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SHANLING M5を色々なイヤホンで聴いてみましたが面白かったのが
FINAL AUDIO DESIGNのHEABEN Ⅴ(私のは画像のAGING)でした。

なんともバランス良く鳴ってくれます。
下手すると1年近く使っていなかったこのイヤホン ですが
低域~高域まで見事なバランスで鳴るのでちょっと驚きました。
再生機器でここまで変わる事もあるんですね。相性というやつでしょうか。
ただ無音時のホワイトノイズは気になる方は気になるかもです。 

WESTONEとも相性良かったので、
かまぼこ型のいわゆる中域寄りのイヤホンとの相性がいいのかもしれません。


しかしここ最近のイヤホンは高いですね。
この記事のHEAVEN5は1,2年前にヨドバシカメラで
2.6万ほどで購入した記憶があるのですが今は3.7万もします。
 

例えばFINALのイヤホンであればシングルBAで4万強くらいのイヤホンがあります。
シングルBAでのブランド力で言うとFINALは高いと思われます。
そうすると所謂この価格帯がスタンダードに落ち着いていく、或いは許容範囲となっていくのだと思います。
他メーカーも相応しい理由があればシングルでも3~4万で着いていく感じですね。
複数ドライバのものはもっとわかりやすいというか
SHURE SE846は4ドライバで今は11万強の価格です。
AKG K3003はハイブリッドでやはり10万強の価格です。
 
仕方ない理由なども多分にあると思うのですが私はこの、
業界トップのメーカーが揃って値上げ傾向にあるのが多少不安でもあります。

経済の中では価格決定権はシェアNo.1の企業にあります。
イヤホンで言えばBAだとSHURE~WESTONE、D型だとゼンハイザー、
ハイブリッドだとAKG、DAPではIRIVERなど。
通常はこの法則の場合、価格が安い方向に持っていかれて競争力の無い企業が
淘汰されていってより良い物がコストパフォーマンス高く入手できる環境ができ
その業界が活発化するというものです。
が、イヤホンに限っては何故か価格が高騰する方向に流れていっています。
本来であれば
以前は6ドライバなんて7~8万は出さないと買えなかったのに
今では6ドライバなら4万ほどで買える様になったねというのが
あるべき姿と技術の進歩なのではとも思ったりします。

そういう中では個人的にはDUNUやCOWONは
今のこの業界の中ではとても頑張っている様に感じます。
今回のSHANLING M5もスペックを見ると非常に頑張っていると感じます。
頑張って欲しいですし、売れて欲しいとも思いますね。 

イヤホン等のポータブルオーディオの市場はこれから
今の成長期を終えて成熟期に入るでしょう。
この5年ほどで音楽をより高品質で聴く環境というのは劇的に進化したと感じます。
しかしここから上というのは主観ですが劇的というよりは少しずつ向上していく流れなのではないかなと。
現に現在では数千円の低価格のものや1万円台の製品でも高品質な製品が溢れてきました。
そうすると消費者はより高品質なものをより安くというニーズの方が多数を占めてくると思います。
例えばSE215などの1万円台のイヤホンで満足していたユーザーに対して
同じくらいの価格でもっと良いものが出来たよという製品が支持される流れです。
どのくらいのタイミングでそうなるのか、或いはそんな風にならないのかは
わかりませんがそういったビジネスチャンスを上手く掴む企業も出る可能性は高いでしょう。 
出て欲しいですね。

最近のアパレルの様に
ユニクロが消費者ニーズと乖離してしまってもその隙間をつつく企業が出てこないのは
とても勿体ないと思います。 もう元気の無い市場へまっしぐらですからね。
何気にポータブルオーディオの市場もとても良く似ている構造を経ていると感じます。